2009年11月29日

フロイトときたら

どの世界にも、パイオニアや第一人者がいるように、
私が今習っている楽器にも第一人者がいっらっしゃる。

その方が講演を行うというので、行ってきました。ロンリー。

場所は恵比寿の日仏会館というところ。
どうやら、今日は2つイベントが行われていたらしく
入り口の看板をよく見なかった私は、1Fのホールのところでしばらく待っていた。
開演時間ギリギリになっても誰も来ないので怪しんでホールから出てきた人に聞いたら
「講演だったら上だと思う」と言われ、慌てて上へ。。。

ギリギリ滑り込みセーフ。開演時間ジャストに到着でした。

今日の講演は、精神分析医の藤田博史さんという人のマンスリー企画らしく
そのゲストで竹内正実先生が呼ばれた、という事でした。

マイティーチャーは竹内先生のお弟子さんなので、私は孫弟子ってトコ?
竹内先生は私の事など知らないですけどねw

テーマは「不自由な自由」。
毎回ゲストがテーマ(タイトル)を決めるそうで、「不自由な自由」とは竹内先生が決めたものだという事でした。

テルミンというのは、ピアノのように鍵盤があるわけでも、ギターのように指盤があるわけでもなく、
空間で音を奏でる楽器で、一見自由のように見えるが、
演奏の時には、動いてはいけない(動くと音も動いてしまう)し、色々と窮屈な楽器であると。
しかし、比較的歴史が新しい楽器であることから、演奏方法は非常に自由で色んなタイプの人がいる。

また、そもそも、本当の自由とは?枠も何もなく「自由にしなさい」では何をやっていいか分からなくなる。
何かしらの縛りの中での自由が本当の自由では?

というのが骨子のお話で。

私はこの楽器を「イェーイ、面白そう!」と思ってはじめたわけですが
確かにはじめてみて「おお、皆さんが直立不動なわけが演奏してみて初めて分かったわ」と思った。
また、「イェーイ、面白そう♪」で始めてからまだ半年程度しか経過しておらず
テルミンの成り立ちや歴史などにはあまり触れてこなかったため
今日の話はためになる話も多かった。

真空管テルミンの話とか。
(実は藤田さんはRCAテルミンを所蔵してらっしゃるそうで)

真空管テルミン。さぞかしいい音がしそう・・・。
いつか復活してほしいと心から願います。

そのころには、少しはうまくなっていて、買うのに釣り合うぐらいの腕になっていたいものです。

2時間ほどの講演の中で、1曲演奏があり、
竹内先生と奥様がデュエットで美しい「愛の賛歌」を。

講演の中ごろちょい後で演奏して、また話に戻って、って感じだったんですが
精神分析医の藤田さんに竹内先生が「聞きたいことがたくさんあるのでメモってきた」と質問をはじめまして。

テルミンの教室などをやっていて思うことは「女性率」が異様に高いことであるが
何故、テルミンは女性率がこんなに高いのか?という質問をされていました。
ああ、ソレは私も思っていた。確かにテルミンは女性率が高い。何で?と。

その答えがよー。
「まず第一に、竹内先生のお人柄だと思います」とか。
えー、その答えなんだよ、バカみたいだよ、藤田、とか思いました。
日本人のテルミンならってる人全員、竹内先生の人柄知ってなきゃアウト?
っていうか、私なんか今日はじめて見るし、人柄なんか知らないんですけど的な。
そんなにあからさまなヨイショ聞きたいわけじゃねーんだよ、みたいな。

まぁ、この失望の後
「2番目に。マトリョミンの形に理由があります」とか言い出したから
「え。まさかアレを持ち出すのでは」とか恐れていたら
案の定「男根の象徴である」そうな。
テルミンはアンテナが男根だそうな。
そいでもって、音階が切れずにつながっているところは「リビドー」なんだそうで。
フロイト的な解釈なんですけどね、っておっしゃってたけど。

フロイトって何でもソレで片付けるよなぁ、と。
そして、それを今持ち出して欲しくはなかったなぁと。
激しくガッカリっていうか、怒りすら。

私は強く強く思ったのでした。
何でもチンコで片付けるな!

まー、その後の母と子の分離の話とか父性の話とかは面白かったけど。

帰りに同じレッスンの女性が複雑な顔を私に向けたのだが
その理由は、彼女が今レッスンを受けているのが「愛の賛歌」だったからなのは
私しかわからなかったであろう。
---
帰り道。
電車の窓から見えるもの見えるもの
「アレもコレも細長いものは全部男根にされたら適わんよなぁ」としつこく考えていたのでした。
---
帰ってきてからRCAテルミンのことをちょっと調べてみる。
色々見てたら、日本でテルミンを作っている人がいた。

e-winds

おお、このテルミンカッコいいす。
このテルミンは、竹内さんならどう言うんだろう、、
このテルミンを知ってれば質問出来たのになぁ、、、って思っていましたら
竹内さんのHPでお勧めできるテルミンの中に入ってた。

1個1個手作りだそうで、2005年の時点で作者は50歳で
「いったい後何個作れるだろう」と思っているそうなので
もう少し上手になったら、欲しいな、欲しいぞ。
でも、色は黒がいいな、とか思うのでした。

欲しい欲しいって、俺は物欲魔王か?
コレもフロイト的に理解すると、リビドーか?


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Posted by otama at 19:40
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コメント

感覚的だからじゃね?>テルミンの音階(想像だけど

Posted by: ゆきごー at 2009/11/29 22:45

 テルミンの歴史……映画『テルミン』で学びました。

 そうですよねー、なんで女性が多いのか謎に思ってました。
 講演会での返答は、明らかに違う気がする。
 日本舞踊とかみたいな演奏する姿の優雅さとか、音がエレキギター
みたいにエッジのきいた楽器ではないから男性には不人気とか、そういう
気がします。

Posted by: Poppy at 2009/11/29 22:52

>ゆきごーさん
だよね。理詰めじゃないから、かな。

>Poppyさん
あのあほっぽい(ほめ言葉)演奏が殿方に人気がない理由かしら。
面白い楽器だと思うんだけどなぁ。

テルヲさんのセンサーセンサーも似たような香りあり。

Posted by: otama at 2009/12/01 00:25
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