朧の森に棲む鬼
松竹プロデュース・劇団☆新感線
観劇日:2007/1/20 マチネ
於:新橋演舞場
非常に評判がよいので
楽しみに楽しみにしていた朧を見てきましたヨ。
昨日も書いたけど、私がよく見に行くタイプの芝居にあるまじき(でも歌舞伎にはよくあるぽ)、マチネで開場午前11時半、開演午後12時なんてことなので
休日なのに渋々8時に起床。
朝ご飯を食べて諸々用意して出て会場についた頃にはなんだかおなかが空いていて
劇場の前にいる弁当屋で900円也のホテルオークラ謹製らしいサンドイッチを買う。
900円の価値なし!
コンビニのサンドイッチクラス!
皆さん、ご注意を・・・・。
後、パンフレットでかい!長い!邪魔!
買うツモリの皆さん、お覚悟を・・・・。
以下、大した事ないけど、多分ネタバレ。
一昨年の1大ガッカリ芝居だった吉原から久方ぶりの新感線。
やっぱり開演前のジューダス・プリーストから発車ベルはいつ聞いても心が躍る。
相変らず前知識を一切入れずに見に行ったんですが
今回は、リチャード三世がベースなんですってね!
知らんかったわ!
まず、セットが豪華。金の使い方が半端じゃない。
12600円の芝居ってこんなんなんだ〜。
っていうか、このくらいはやるよな、12600円なんだもの。
話は、まぁ大体いつものいのうえ歌舞伎なんですが
とにかく、やっぱり染の立ち居振舞い所作の美しさに見惚れる。
演技はおいといて。(あら、また辛口)
朧の森と契約した後に渡される剣に振り回され斬りまくる場面とか
うああ、キレイだ、と感心しきりotama。(どこかで聞いたことある文調)
剣が意志をもち勝手に斬っている。素晴らしい。
阿部サダヲ、卑怯なキュートさ。
古田新太、流石のカッコよさ。
小須田さん、あんなに早く死んじゃうなんて・・TT。
田山さんのマロ、超可愛い。
秋山さん、美しすぎ。
高田さん、哀しい女。
そして、真木よう子が超頑張ってた。
1幕目の真木よう子は「うーん、ちょっと弱いかな」と思ってたんですが
ラスト近くの見せ場で秋山さんに負けてなかったよ。スゲーな、と。
エピローグの川の中のセット、アクションは染の美しさの塊であった。
だが、だがだが、染の悪役っぷりが物足りない気がしましたですよ。
やってる事はそりゃもうイイトコなんてほぼない悪人なんですが
あーんまり悪人に見えない。残念。(後ろの方だったからか?)
どうしても、野獣郎の時の古田新太がやった怖気と妖気漂う悪役と比べてしまう。
まぁ、アレは前半超善人だったので、後半の豹変悪っぷりが更に際立ったのだろうが
それにしても、どうも染が小物に見えてしまう。
新太君は、本当に、本当に、本当に、カッコよかった。
なんであの人はあんなに舞台で輝くの?
舞台の空気をあらゆる方向に自由自在に転換する力がある。
所作ひとつひとつで空気が変わる。
全体的にはとても楽しい芝居でしたよ。時間が全く気にならず。
DVD出たら絶対買うでしょう。
元々、新感線はネタモノ(おぽんち)の方が好きなので
夏のチャンピョン祭りに超期待。
「いつものいのうえ歌舞伎」と言い切られて良い出来の
いのうえ歌舞伎ってすげえ、見てえ、と思いますた。
っつかotamaさんは通常の歌舞伎も参照しとくと良いんではないかと思います。
(もう観たことあったらごめん)
>新太君は、本当に、本当に、本当に、カッコよかった。
>なんであの人はあんなに舞台で輝くの?
>舞台の空気をあらゆる方向に自由自在に転換する力がある。
>所作ひとつひとつで空気が変わる。
要するに北島マヤ@舞台あらし、っつーことなんではないっすか?
しかも本拠地だしね?
でもさーこれも新太を見続けてないと出て来ない発言だと思うので、
言えちゃえるきみの特権階級状態(笑)も意識されるべしっすよ。
分かっとるわい、かも知らんね。そんだったらゴメソ。
Posted by: ぼの at 2007/01/21 08:48>ぼのちゃん
新感線は既に「様式美」の世界に行きましたね。
でも、お祭りだから楽しい。
今回のはラストがもの悲しく、美しかったス。
あの手のラストは珍しいかも。
古田新太は、なんつーかね、もう見た目ただの太ったオッサンなんですが
本当に舞台に上がると華があるんですよ。未だに。
ずっとそうなのかなぁと思うと、嬉しくて仕方がない。
歌舞伎はそろそろ初心者向けの派手な奴でも
見といたら楽しいカモネ、と新感線の帰りに歌舞伎座の前を通った時に
トモダチと話しましたとさ。
そのうち見に行くでしょう。多分。