2006年10月 4日

善意の暴走

先月末ぐらいから、mixi日記にてチェーン日記騒動が起きていた。
既に収束に向かっているようだが、
「善意」を出発点にした事の難しさが浮き彫りとなった感じである。

mixiでまた「善意のチェーン日記」騒動【スラッシュドット】

mixi内で立った関連コミュ等ものぞいてみたが、
日記等でコピペし、転載を呼びかけた人々は「善意」に基づいているので
はじめはなかなか「チェーン」の持つ危険さを理解して貰えなかったようである。

「そんなこと言っても、コピペする行為で行方不明になった人が見つかったら勝ちじゃね?」

実際にコピペされたものには個人の電話番号(行方不明になった親御さんの)等
個人情報が含まれたものも多くあり、
一度インターネットに流れてしまったものに関して「コピーペーストしてください!」と書かれていると
もう回収は不可能であろう。
既にmixi外にも流出しているそうだ。

チェーンの問題点として

・無限でコピペされてしまう。事件が解決した後も、コピペされつづける。
・伝言ゲーム方式に、情報が少しづつ変形していく恐れがある。

実際、今回コピーされた文章には「今月3日から連絡が取れていない」と言う一文があり、
これは9月に発生したことなのだが、文だけ読んでもいつ発生したかが曖昧なため、
コピペされれば、見た人は「リアルタイム」に感じ、更にコピペを推奨してしまうだろう。
「善意」でね。

スラッシュドットのコメントにもあったが

カエサル曰く「どんな悪い結果に終わった行いも最初は
善意から始まった」だそうで、その典型ですね。

また、善意で行なっている人は「いい事をしたのだから」と、なかなか反省には至らない。

インターネットを使って、情報の伝播を行なうことはたやすいが
無数に散ってしまった蜘蛛の子(Webだけに?(笑))のコントロールは最早出来ないということを
念頭におかなければならないだろう。

とりあえず
「みんなに知らせるために、コピペしてください!」には簡単に反応しない方がいい、と。
脊髄で反射しない、冷静に、ヒステリックにならないように。

「知って欲しい」「伝えたい」「救いたい」と言う善意を無駄にしないためにも
慎重にことを行なうことが大切かと。

コピペはもっとも簡単に出来る善意であるがゆえ。


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Posted by otama at 21:00
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