2013年4月13日

電王戦第四局-ある意味伝説的な対局

今日は電王戦の第四局。

第三局は船江五段が勝つだろう、と予想してたんだけれど、負けてしまって、もう後へは引けない状況。

塚田九段が後手番で登場だったんですが、電王戦開始前の下馬評では、塚田九段は、おそらく負けだろう、という評判だった。

私はまだ棋士の方々を全員知っているわけではないので「そーなのかー」と思っていたんです。失礼ながら。

でも、一番下馬評で勝利の声が高かった船江五段が負けてしまったので、これはもう塚田九段に勝っていただくしか!と。
下馬評もあてにならないかもだし!と。

ってことで、今日も腰を据えてPCの前で観戦。

途中までは普通の将棋だったんですけど、不利を悟った塚田九段が、入玉を目指し動き始めた。

で、塚田九段(人間側)が入玉を目指したんだけれど、途中でプエラ(コンピュータ側)も入玉もようとなった。

相入玉の将棋は、持ち駒が点数化され、24点以上持っていれば持将棋となる。
電王戦のルールでは、16時過ぎで256手の時点で持将棋の場合は引き分け。

だが、その時点で塚田九段の持ち駒は、9点ぐらい足りなかったのですね。

その前に大駒を渡したりしてたんで。
で、将棋の駒って大半が前に前に進むように出来てるんで、相手陣地に入った後に取ったりするのは非常に難しいわけです。

ここでかなりの観戦者が、塚田九段が負けるだろう、と。
っていうか、入玉目指す前に大体の棋士は投了していると思う感じでした。

汚い将棋、諦めが悪い将棋、と批判する人もかなりいましたし、入玉もようって見てて楽しいものでもないので、私も「あららららー」ってな感じでした。
駒取れる気がしなかったし。

しかし、塚田九段投げないんだ。これがもう、どんなにみっともなくても投げない。
みっともないのは、おそらく本人が一番承知の上なんだろうけど、投げない。

で、相入玉になった時にプエラαが暴走。

暴走っていうか、まぁプログラムの評価関数の癖ですかね。
無心にと金を作り出したんですよ。

で、その隙に、うまい手で角(大駒)を奪い返すことが出来た。
で、相手がと金作りに夢中の間に、他の駒も取って、24点稼いだ。

長い戦いだったけれど、引き分けに持ち込むことに成功。

入玉もようになってから、3時間~4時間ぐらい掛かったと思う。

もう、とても無理じゃん?負けじゃん?投げちゃえば??と散々言われていた将棋で引き分け。

ここで負けてれば、チームとしての人間側の負けは、来週の三浦八段が勝っても確定してたんです。

大きな引き分けだったと思います。

確かに途中から別のゲーム(王様を詰むゲームじゃなくて、駒取り点数稼ぎゲーム)になってたと思うけど、それでも途中で投げずに粘りに粘って引き分けまで持ち込んだのはすごい。

後のインタビューでは、本人も点数が全然足りない、とは思いつつも、自分から投了は考えてなかったという。

根性ってこういうものなんだな、と。
諦めないって、こういうことなんだな、と。

とにかく執念というか、これは大事だな、と。

コンピュータは強かったけれど、人間の精神の強さもすごすぎる。

最終的には、罵詈雑言を押しのけて観客を感動の渦に巻き込んでた。

純粋に将棋的には確かにはてなマークがつく対局だったとは思うけど、すごい対局でした。

で、この長丁場を皆を退屈させずに解説したのが、大好きな木村一基八段。
この人の解説は軽妙でわかりやすく話がすごく面白いので、今日はニコファーレに行くことも検討したぐらいな。

いやー、お見事な解説。
っていうか、トークショー。

聞き手の安食女流初段もいい感じで天然入っててボケるボケる。

この二人のおかげで、退屈になった局面(酷い言い草ですんません)も、乗り越えられて最終的にはいいものを観戦出来たです。

もー、一基、素敵っ!

皆様も11時間程お時間がありましたら、是非タイムシフトで見ていただきたい。
腹筋割れます。
将棋の観戦で爆笑したのは初めてな気がします。
でも、最後には感動が待ってるんだよ。すごいよ。

で、また来週の三浦八段のPVがカッコいいんです。
っていうか、泣けます。

故米長邦雄会長は、去年1月に電王戦でコンピュータに負けたんだけれど、その記者会見場で今年の電王戦の開幕予定を発表。
そして、去年12月に電王戦の対局者発表の記者会見の3日後にガンで逝去された。

今回の電王戦は言わば故米長会長の弔い合戦の部分も大きいのですね。

で、このPVですよ。


来週もPCの前に陣取って、全力でみうみう(三浦八段)を応援しますです。

勝ってください。

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で、電王戦のおかげで毎週寂しい思いをしているのがスイちゃん。

一応出してあげるんだけれど、概ねPC前で動画に夢中なかーちゃんに腹を立てておりましたが、
電王戦終わった後に全力で構ってあげたら、寝る頃には機嫌を直してました。

っていうか、知らないフリして遊びながら、チラチラと「かーちゃんは僕をちゃんと見てるかしら」と伺うのが、なんつーか、小知恵がついてかわいい。

ちゃんと見てたら、みるみるご機嫌が直るところもかわいい。

トータル、かわいい。

そんなスイちゃんでした。

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ちーレピ(ちいさなレシピを一ダース)のクラフティを作りました。

イチゴの小粒のが安く手に入ったので、材料を買って。

うちには耐熱容器がないよ、と思っていたんだけれど、土鍋でもいい、と書いてあった。
小さい土鍋、うちにあるじゃん!
そしてうちは回るタイプのオーブンレンジなので、「蒸し焼き」は厳しいぞ、と思ったんだけれど、ぐぐったら「空き缶に水を張って入れても大丈夫」という知恵が出てきたので、電王戦の合間に。

我が家のオーブンでは、160℃だと低すぎたみたいで、60分焼いても焼き色つかないわ、固まらないわだったので、途中でキレて180℃にして焼いたらいい具合になりました。

味はプリンみたいでした。

簡単なので、おすすめです!


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Posted by otama at 22:28
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