この間友達と会ったときに教えてもらった映画。
今このようなコトになっているので、結構あちこちで上映されているようでしたので
見てまいりました。
ベラルーシ共和国ゴメリ州チェチェルスク地区 ブジシチェ村
1986年、チェルノブイリ事故に巻き込まれたチェルノブイリから180キロにある小さい村。放射能汚染度が高いため、移住勧告がなされ、人々は政府が用意したアパートに引っ越していったが、村に残ることを選んだ約60人の老人と一人の若者(アレクセイ)の2000年現在のドキュメンタリー。
悲惨な描写も、異常な植物もなにもない。
そこにあるのは、電気もほとんど使わず、自給自足でまかなう自然と寄り添った豊かな生活と、美しい水が湧き出る泉。
村のいたるところが高度に汚染されているにもかかわらず、この泉は放射能汚染が全くないという。
村人は毎日バケツで水を汲み、料理を作り、馬や豚やアヒルや鶏を飼い、犬やネコを飼い、畑を耕し(すごいでっかいソ連払い下げの機械を使ってたよ!)、カゴを編み、布を織る。
祭りの日には、女たちは踊り、男たちは酔いつぶれる。
冬の寒さは厳しく、楽々な文明的な生活ではないが、本当に自然がきれいで、あまりにもきれいすぎて、本当の豊かさってなんだろう、と考える。
撮ったのは日本人。音楽は坂本龍一、とのコトだったが、正直音楽はなくてもよかった気がします。
一見の価値あり。
場内は立ち見も出る満員御礼でした。
終わったあと、監督のティーチインがあったのですが、毎年チェルノブイリ事故の発生日近辺にチェルノブイリ特集をやってるそうですが、やはり忘れ去られるらしく、去年の集客は結構悲惨だったとのこと。
今年、こういうことが起きて、場内は満員。やや複雑だが、一人でも多くの人に見て欲しいとのことでした。